竹宮惠子SF短篇集 2 オルフェの遺言
収録作は「ジルベスターの星から」「集まる日、」
「オルフェの遺言」「遙かなり夢のかなた」
「そして、集まる日。」「決闘2108年」
「夢狩人」の7編。
このうち「集まる日、」から「そして、集まる日。」の4編は連作。
1巻とは打って変わって、SF的精度が高まった作品が集まっている。
というわけで、自分としては非常にわかりやすく、良い作品集だった。
ベストは文句無しに「ジルベスターの星から」。
「SFマンガ傑作選」にも選出されてるように、
作者の代表的作品の一つに数えられる作品なのだろう。
(私自身はそこまで読み込んでない作者なので、断言は避けておくが)
その感想に書いたように、宇宙開拓の悲劇やロマンスが叙情的に綴られている。
「夢狩人」は「一千一秒物語」みたいな雰囲気の掌編だし、
光瀬龍原作の「決闘2108年」は急にホラーちっくなのが唐突だし、
第2位、第3位は、連作の中から選出することに。
単独短編としての完成度から、2位が「遙かなり夢のかなた」で、
3位が「集まる日、」にしておこう。