新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ラーメンズ第8回公演『椿』

 
ここからは2001年に公演された漢字三部作。
 
収録コントは以下。
・時間電話
・心理テスト
・ドラマチックカウント
・インタビュー
・心の中の男
・高橋
・斜めの日
日本語学校アメリカン
・悪魔が来たりてなんかいう
 
なんと云っても「ドラマチックカウント」が大傑作。
伏線を長々と張り続けて、一瞬で落とす最初のカウントダウンの瞬発力。
でもって、ラーメンズの作り込まれたネタの中でも、
最高峰とも思える3番目のネタには、もう頭を垂れるしか無い。
よくこんなのを成立させるよなぁ。しかも爆笑で落としながら、なんだもん。
 
続いてはラーメンズ出世作になった「日本語学校」シリーズの一環である「日本語学校アメリカン」
このシリーズ独特のリズムネタ風味に、言葉遊びが見事に噛み合い、笑うしか無い。
 
ベスト3とするなら、最後の一角は「斜めの日」かな。
シュールな斜めの日という設定が、舞台劇風味が強い作品と妙な相互作用。
 
ところで、この漢字三部作はタイトルの意味が伝わりにくいと思う。
最後のコントに名前は出てくるけれど、他のコントとの共通性は何も感じ取れなかった。
Wikipediaを見たら「潔さ」がテーマで、椿の花が落ちる儚さから感じるエロスも
表現しようとしていたらしい。う~ん、そう聞いてもあまりピンとは来ないな。