新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

舞台よりすてきな生活

TSUTAYA西友町田店の百円クーポンにて鑑賞の3本目。
ここからの3本は例のお薦めコーナーからセレクトした旧作。

 

子供嫌いの劇作家ピーター(ケネス・ブラナー)は、脚本の中で子供が上手く描けずスランプの上、妻には子作りをせがまれるという、“子供”に悩まされる毎日。そんな時、隣家にエイミーという女の子が引っ越してきた。執筆の役に立つかもと、ピーターは恐る恐る彼女と交流を深めていくが……。

 
とにかくこれは脚本劇だな。
本職は脚本家である監督ならではの作品という気がした。
 
主人公が偏屈で皮肉屋の脚本家なもんだから、一つ一つの台詞が
切れ味鋭いものばかり。
対談シーンとかが特にそうだけど、まるで会話のアクション映画。
 
こういう旦那を持ったら奥さん苦労するよなぁと思えてしまった。
さすがにスルーする能力は凄く磨かれていたけれど。
 
ストーカーとの交流シーンがちょっと長すぎたような気はしたけどね。
その分、もうちょっと少女との交流を丹念に描いて欲しかったような。
 
ただまぁ全体的には台詞の充実度が抜群の、知的コメディの秀作で、
非常に後味の良い作品でもある。
 
きっとこの夫婦に女の子が産まれたら、エイミーって名付けるだろうな。
 
これまた観て良かったと思えた作品だったな。