新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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TANG タング

08/14 イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。

 
舞台中継付きを観に行ったから、ほぼほぼ女子だった。
ファミリー映画だと思うのに、新百合イオンのメイン層の家族連れは意外にほぼ見かけず、
間違いなく90数%は女子に占められてた。
まぁ年齢層は幅広いんだけどね。若い娘からそこそこのオールド女子まで。
舞台挨拶に立った6人のうち2人がニノ・きょもだもんな。そりゃジャニヲタが黙ってないはず。
(ちなみにこの「夏だ!映画だ!タング祭り!」のレポートはココが詳しいです)
 
さて、というわけで、映画の感想を。
 
……と、その前に、当然ジャニヲタじゃない自分が、なんでこの映画を観に行ったか、なんだけど、
この映画化が話題になった頃から、書店の目立つ位置に置かれるようになった原作本に心惹かれたから。
特にその装丁にね。なので、これなら読んでみるより、映像で見てみたいなと思った次第。

 
そんなわけで観に行った映画だけど、たしかにこれは主演は二宮和也だね。
「最後の年は思い出は嵐一色にしたい」と当初は断ったそうだけど、
それでは待ちます、ということにした制作陣の判断は理解出来る。
良い意味での軽みの味が出せる俳優を、彼以外にキャスティングするのは難しそうだ。
 
映画全体としても、この”軽み”をどう評価するかが、
個々人の感想を大きく左右するポイントじゃないかと思う。
 
正直、SF映画としては浅い。
タングが特別視される意味合いなんて、最初から明らか。
それでいて、学習してる状況がほぼ描かれていないのは、ちと手抜き感も。
人間ドラマ、人間心理描写としても浅い。
この旅が主人公をマイナスからゼロに戻してくれるところ(ニノ的表現で)を
一見感動的に描かれてはいるものの、まぁ書き割り的な心理描写にも思える。
基本プロットも実はサスペンスなんだけど、これに関しての軽みは超意図的。
だって、かまいたち小手伸也だもんね。
 
個人的にはファミリー映画として、また軽みとして割り切った映画として、
有りか無しかで言えば、有りじゃないかという程度の感想かな。
 
とはいえ、やはりタングは可愛い。
ある意味、これで充分な映画、なのかもしれない。