新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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マイ・ダイヤモンド (ドラマチックLOVE)

 
懐かしいタイプの少女漫画に浸れる作品ばかり。
 
しかもほぼ例外無しに、お馴染みの作家ばかりの自薦集。
だって、池田理代子上原きみ子木原敏江里中満智子
庄司陽子、忠津陽子、文月今日子美内すずえ和田慎二だよ!
(個人的には忠津陽子だけは、印象が薄いかな)
 
いいなぁ。もうしみじみといいなぁ。
”あの頃の少女漫画”に心ときめかせていた人(女子ばっかりではないのだよ)
であれば、きっと幸せな時間に浸れるはず。
 
ベストは上原きみ子「雪どけ道で・・・」。
そう、孤児が主人公って多かったよなぁ。キャンディ・キャンディを代表格として。
どんな状況に陥っても、決して明るさを失わない姿が、健気でいじらしくて。
 
第二位は里中満智子「ミセス=ブラウンの青春」。
やはり少女漫画の王道は学園物。
必ず出てくるこういう先生には、悲恋話があるのはあるあるではあるけれど(表現がくどい)。
 
第三位は文月今日子ノクターン」。
意外に妊娠とかどぎつい状況が描かれるのも、少女漫画特有。
文月今日子の筆致だと、まるでファンタジーではあるけれど。
 
ところで冒頭の池田理代子作品。親友との仲を引き裂いた首謀者に対する復讐劇だって、
ほぼ100%確信してたのは、今どきのイヤミスの流れに慣れっこになった証拠だろうか?