新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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東京創元社2019年新刊ラインナップ説明会レポ(第一回:レポ前半戦)

というわけで2月13日に行ってきました。
報道陣が若干名と、招待客170名前後くらいだったかなぁ。
アーカイブで見られますので興味ある方はどうぞ。
 
まずは写真から。
左上から、酉島伝法先生、小林泰三先生、酒寄進一先生、今村昌弘先生。
左下から、山田蘭先生、北村薫先生、司会の池澤春菜嬢(父君は池澤夏樹先生)と、くらり。
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アジェンダとしては以下の順で。
東京創元社2019年注目の新刊紹介(国内ミステリ、海外ミステリ、ファンタジー、SF、その他)
創元推理文庫創刊60周年記念トークショー北村薫×宮部みゆき
・映像化情報紹介(東宝プロデューサー臼井真之介氏と今村昌弘先生のインタビュー)
・サイン会
 
では、まずは国内ミステリ編。
特にピックアップされて紹介された作品は、
「魔眼の匣の殺人」「堂場瞬一新作(タイトル未定)」「戦場のコックたち(文庫化)」「巴里マカロンの謎」
ここでは小林泰三先生が登場。
ホラーやハードSFな印象とはちょっと違う、穏やかな雰囲気のおじさんでした。
「ミステリーズ」で連載開始される「ティンカーベル殺し」の冒頭部分試し読みが配られてて、その話。
原作からの抜き書きがたしかに結構衝撃的で、そこを解釈すると、
”ピーターパンがティンカーベルを殺したことは明白”らしいそうなんだけど……
ここで、更にその次作の「殺される少女アイデア募集コーナー!」が会場で行われたんだけど、
なかなかみんなノリが悪くて、ほとんど挙がらなかったなぁ。
自分もとっさには気の利いた答が思い浮かばなくて、声上げられなくて残念だった。
 
続いて海外ミステリ編。
翻訳家の御二人が登壇。
まず紹介されたのが「そしてミランダを殺す」に続く「彼女が恐れるものすべて」。
続いて山田蘭先生絶賛翻訳中のホロビッツ「The Word is Murder」。
本が好きで好きでたまらない、真面目で優しいおばさまって雰囲気。
カササギ殺人事件」はクリスティへのオマージュだったけど、今度はホームズかな。
続いては酒寄進一先生既に翻訳完了済みのシーラッハ「刑罰」。
もう一言で、陽気なおじいちゃん。シーラッハとの親交の話が面白かった。
必ず音読してリズムを作っていくそうで、「刑罰」はそれを6回やったんだって。
 
ファンタジー編は、配られたレジュメ読み上げられただけで、ちょっと残念な出来。
「ミスティック」「忘却城」「翼ある歴史 図書館島異聞」
「妖怪の子預かります」シリーズのコミカライズと創元ファンタジイ新人賞の紹介。
 
SF編は結構盛り沢山。
海外SF「巨星」「第五の季節」「フレドリック・ブラウン全短編(全4巻)」
国内SF「追憶の杜」「暗闇にレンズ」「文庫創刊60周年記念アンソロジー宇宙編/時間編」
ここで酉島伝法先生の登場。作品・イラストの雰囲気とは全く違う、すっとぼけたおっさん。
次作「宿借りの星」は「本日はお皮殻もよく」にしたかったんだけど、
当て字は検索にひっかかりにくいという理由でボツ喰らったんだとか。なるほど。
作品の内容は、邪悪なムーミン次郎長三国志、らしい。
無理矢理説明付けてたけど、あんまし納得はできんかった(笑)
 
その他は「アメリカン・プリズン 民営刑務所潜入記」「ロイスと歌うパン種」
「言語の第七番目の機能」で。
 
以上が、新刊紹介コーナー。
長くなったので、トークショー以降は、レポ編後半戦で。