全8巻で完結。8冊もあるので書影は1巻のみとする。
- 作者: 安藤慈朗,かとりまさる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/10/22
- メディア: コミック
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「本格将棋サスペンス」と銘打たれているようだが、当然「本格+将棋+サスペンス」ではない。「本格中華」だとか云って、よく「〜の素」なんかに書かれたりしてる、あまり意味のない惹句と同じ使い方。
将棋漫画としては面白かった。ただ局面はあまりプロっぽくない感じ。「ハチワンダイバー」なんかではプロの実戦譜が元になっていて本格的だが、それとは違う雰囲気(へぼな素人の見方だけど)。こんなのプロが見逃すことはないだろう、というような手は平気で出る割に、解説の棋譜で「考えてみよう」なんて書かれても到底わかりませんよぉ〜、な状態だったりして、どのくらいの棋力の人が対象なのかはよくわからなかったかな。
ミステリとしては、最終巻「そりゃないだろう」と思わされてしまって、正直ダメだと思う。こんな動機はあり得ないよ。百歩譲ってあったとしたって、そこまでしておいてその後知らんぷりはあり得んだろ。人物設定も、この真相が前提にあって為されているとは思えなかったし。そうだったとしても、失敗だろ。ラスト、全然人違ってるやん。
全体の雰囲気としては良かったのになぁ。下手にミステリ仕立てが無かった方が有り難かったかもしらん。