昨日、献本が到着。原書房様、ありがとうございます。
2002年度版からこれで8年目、この本にコメント書かせて貰っています。
- 作者: 探偵小説研究会
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 単行本
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日本編の構成が微妙に変えられていてちょっとどきどきしちゃったけど、趣向がちゃんと成立するように考慮していただいたみたいで、問題なし。編集担当様、どうもお手数おかけいたしました。毎度毎度、注文の多い投稿者で申し訳ありません。
では、まずは国内編の私の順位とコメント。
1 ラットマン 道尾秀介
2 山魔の如き嗤うもの 三津田信三
3 カラスの親指 道尾秀介
4 パラダイス・クローズド 汀こるもの
5 官能的 鳥飼否宇
本年度は例年に比較すると正
統な本格の秀作には巡り会えな
かったかも。二作の道尾作品だ
って美しさは論理より構図の図
式が炙り出す人間像だものね。
三津田マジックの再来。怪奇
の棲み処が理によって解放され
る。手練れによる構図の凄み。
理不尽にも本格に喧嘩しかけ
る今年最大の問題作。魚ミス元
祖こるものの明日はどっちだ?
愛おしさを突き詰めた先は常
識を裏返すバカとなる。その見
本こそが鳥飼作品なのだろう。
各行の最初の漢字だけを取り
出してそのまま読んで下さい!
続いて海外編。
1 ナポレオンの剃刀の冒険 エラリー・クイーン
2 七番目の仮説 ポール・アルテ
3 ロジャー・マーガトロイドのしわざ ギルバート・アデア
4 スリーピング・ドール ジェフリー・ディーヴァー
5 絞首人の手伝い ヘイク・タルボット
クイーンばりのロジック(本
人だよ)が導く犯人当ての正当
性。未だその存在は無二の1。
謎の提示から密室劇へと移っ
ての犯人当て展開に絶句の2。
トリック自体は笑止だけどね。
本全体でのミスリードに君も
騙されるだろう。馬鹿密室も素
直に笑って手をたたこうの3。
どんでん返しの連鎖。心理を
制覇すれば犯人根刮ぎだの4。
壮絶なバカミス度が愛おしい
位なのに解決は意外な程に常識
的という”怪作”の見本の5。
各行最後の漢字だけを書かれ
たままの読みで読んで下さい!
趣向の答合わせは、続きから。
では、まずは国内編。
『本統二美式三棲手理今祖愛識本各出(本当に美しきミステリこそ愛しき本格だ)』
続いて海外編。
『本当二移句止君素手理刮愛識本書下(本当に美しきミステリこそ愛しき本格だ)』
というわけで、上を取るか下を取るかという変化は付けたけど、趣向自体は極めて単純なので、せめて全く同じ文章が浮かび上がるという縛りを自分に課した次第。
さあ、しかし、そろそろ趣向のネタがやばくなってきたかも。今夜はミステリーズMLの忘年会なので、みんなの知恵を借りてみようっと(他力本願)。