本格ミステリ作家クラブの公式サイトより。最終行は当然間違いだろうが*1、面白いから(笑)そのままコピペ。なんだか違和感ないもの。
【小説部門】
『ゴーレムの檻』柄刀一(光文社カッパ・ノベルス)
『扉は閉ざされたまま』石持浅海(祥伝社ノン・ノベル)
『向日葵の咲かない夏』道尾秀介(新潮社)
『摩天楼の怪人』島田荘司(東京創元社)
『容疑者Xの献身』東野圭吾(文藝春秋)【評論・研究部門】
『探偵小説と二〇世紀精神』笠井潔(東京創元社)
『ニッポン硬貨の謎』北村薫(東京創元社)※クイーン論として
『ヒッチコック「裏窓」ミステリの映画学』加藤幹郎(みすず書房)
『ミステリー映画を観よう』山口雅也(光文社文庫)
『生首に聞いてみろ』法月綸太郎(角川書店)
評論部門は、昨年度の離れ技(天城一)に続いて、今回は北村薫。たしかにミステリ要素よりも、「シャム双子」論の方が楽しめたものな。一瞬驚くけど納得。本格を本格的に語ってる点を考慮すると、笠井氏の圧勝だろうと思うが(北村氏以外未読だが)、昨年同様小説作品が受賞してしまう可能性もありか。
小説部門の今回の若人枠(ってあるのか?)は道尾秀介。唯一の未読作品。ちょうど図書館の予約順番が来たので、近々読めそう。候補作に上がってくるなんて楽しみな作品。その代わり(かどうかは不明だが)、麻耶雄嵩が落ちたのは残念。
意外な驚きと嬉しさをもたらしてくれたのが島田荘司。当然辞退すると踏んでいたのだが、候補に入ることを認めてくれるなんて。実は政宗さんの某内輪年初企画にて、”「摩天楼の怪人」本格ミステリ大賞受賞”に、多大なベットをしている私。一気に優勝の目が高くなったな。決して賭けのためだけのベットではなく、本格ミステリ大賞には「摩天楼の怪人」こそがふさわしいと思っているのだ。幻想的な謎の論理的な解明。そのギャップの幻滅が島荘理論の弱点だったのに、解明もファンタジーとすることで、ギャップのない美しさを本格ミステリにもたらしてくれた。作品としては、正直石持、東野作品の方が好きだけど、やはり正面突破ではあるまい。下馬評では東野有力だろうが、充分に島荘の目はあると思う。
*1:さすがに当日削除されました。