- 作者: 日本推理作家協会
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この光文社版は三年間毎の二分冊形式。
なんかそう言うと、吟味厳選された作品ばかりになりそうな
感じを受けてしまうけど、なかなか期待には応えてくれないんだよなぁ。
講談社版の年間ベストと違って、選者の好みが如実に表れてるような気がした。
本書に選ばれてる作品って、広義のミステリというか、
中間小説的な味わいすらあるような作品が多かったからなぁ。
たしかに謎と解決はあることはあるんだけど、
赤川次郎、有栖川有栖、伊坂幸太郎、石持浅海、
乾ルカ、恩田陸、今野敏あたりの作品って、
純粋にミステリーと呼ぶには躊躇しそうな作品ばかり。
これだけの数が揃うと、そういう選者の好みだろうと確信しちゃう。
というわけで、アンソロジーとしては自分の好みとは別物。
採点は6点。
しかも、前回は「驚愕遊園地」「奇想博物館」という魅力的なタイトルだったのに、
今回は「殺意の隘路」「悪意の迷路」と、とっても地味。
やっぱ明らかに担当が変わってる雰囲気が濃厚。
ベストとしては、本書の中でもちゃんと本格してる
青崎有吾「もう一色選べる丼」だな。
本格だし、語り口がなかなか面白味のあった
初野晴「理由ありの旧校舎――学園密室?――」を第二位に。
三位は北村薫「幻の追伸」で。