新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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銀婚行(大雨洪水警報の実行編ー後編)

(一昨日の続き)
初日の観光を終えて、宿にチェックインした我々。
しばらく休憩した後は、まずはやっぱり温泉へ。
 
ここは露天風呂と大浴場とが分かれていて、
移動するには一旦着替えなくちゃいけないのが難点。
ただ、その分露天を貸し切りに出来る時間が設けてあって、
カップルや家族で一緒に入れるという利点があるので、善し悪しなのかな。
呑んだ後はお風呂に入らない主義なので、その恩恵にはあずかれなかったけど。
 
湯質はシンプルだけど、柔らかで良かった。
源泉そのまま、加水・加温無しなので、この時期は結構熱かった。
烏の行水で熱い風呂結構好きな自分には良かったけど。
時間帯が良かったのか、ほぼ貸し切り状態だったし。
 
さて、温泉旅館の醍醐味は、勿論お風呂と食事。
部屋で食べる会席料理はとても美味しかった。
(料理を写真に撮る習慣がないので、あっ、写真、と後から撮るので、
 全部食べかけ写真で美味しそうに撮れてないのは、お許しあれ)
この写真の後も次々と、最後のご飯は全然食べきれないほど、質量とも抜群だった。

 
朝も豪勢で、運命で選んだお宿は充分に満足できて、正解だった。
 
晴れ男の威力が多少は発揮されたのか、大雨洪水警報の諏訪でも、
前日は小雨ですんだし、翌日はなんと雨は完全に上がっていた。
これならばと、合格祈願の後はレンタサイクルで廻ってみることに。
 
チェックアウトした後は荷物と傘を宿に預けて、諏訪大社の下社秋宮で娘の合格祈願。

 
近くには、何でも願いを叶えてくれるという、いいなり地蔵(凄いネーミング)も。

 
それから、しもすわ今昔館おいでやに戻って、自転車をレンタル。
電動アシスト初体験だったから、最初はとまどったな。
ギュインと発車するんだもの。
 
まずは岡本太郎絶賛のユニークな造型の万治の石仏に向かう。
遠いんであきらめてたんだけど、電動自転車なら行けるかと。
地図ソフトで案内されてる道は黄色いテープで封鎖されてて、
その横の登りの道から行けるかと奮闘したんだけど、
結局辿り着けず、体力消耗しただけであきらめる羽目に。
川沿いの道だったので、大雨による増水を警戒して、
通行止めになってたんだと思う。
 
そこから今熱いらしい御田町通りを眺めつつ、線路を越えたハーモ美術館まで。
なんとなく人物像が少し幼稚なタッチの風景画(そうそうたる画家達ばかりではあるが)
という雰囲気が多く感じられた印象。
写真のダリの彫刻や、初めて見た「不思議の国のアリス」の不気味な挿絵群が見られて良かった。

 
そこからお昼を食べに、うなぎ林屋へ。
名物の二色丼を堪能。塩焼きがにんにく効いてて実に美味。
ただ、何切れもとなると飽きそうな気がするので、
蒲焼きとの二色丼がベスト・マッチング。
珍しくて旨いもんが食べられて、大満足。

 
一通り行きたいところは回ったので、早めに帰ることにして、
自転車返して、荷物引き取って、ソフトクリームとか食べつつ、
食祭館でゆっくりお土産購入。
 
雨に泣かされるほどではなく、25年振りの夫婦水入らずの旅行を満喫してきた次第。
 
特に面白話も無く、だらだら長いだけの個人的日記を読んでくださった方、
どうもありがとうございます。

銀婚行(大雨洪水警報の実行編ー前編)

こういう出オチなタイトル付けちゃうと、説得力が無くなってしまうけど、
自分は極端なくらいに晴れ男なのだ。
天照大神に愛された男だと、勝手に思い込んだりしてた。
 
それなのに……
結婚25年目の節目に、これだけ考えて計画したのに、全国的記録的大雨。
なんと当日の諏訪市には、大雨洪水警報が。天気予報が真っ赤っ赤。
小雨の町田から、わざわざ警報出てるところに出かけるという事態に。
 
とはいえ、宿も特急券・乗車券も購入済みだし、出かけない選択肢は無い。
現地で避難する羽目になったり、中央本線が止まって帰れなくなる羽目に
ならないことを祈りつつ、朝家を出た。
 
途中ほとんど雨は降ってなかったんだけど、諏訪に近付くにつれて窓が濡れてきた。
そして、下諏訪到着。
案じてたほどではない、降ってはいるけど、比較的弱い雨。
 
まずは食祭館ってところでお昼とお土産の下見。
自分は馬肉料理盛り合わせの桜三昧、妻は信州名物盛り合わせの信濃山川。
料理自体より、フードバーが良かったかも。山菜煮が旨ぁ〜。
利き酒セットでは真澄の大吟醸より、高天の純米吟醸が旨かった。

 
一旦宿に寄って、荷物を預かって貰ってから、
日本電産サンキョーオルゴール記念館すわのねに行く。
目的はオルゴール組立体験。写真立てを選択して体験したんだけど、
老眼の自分では最後の調整が難しかった。
結局担当のおばさんが業を煮やして最後はやってくれちゃったけど。
ちなみに曲目は愛にこだわって選んだ結果、GReeeeNの「愛唄」を選んだよ。
 
ここでは、ライブショー『ローズの不思議な世界旅行』ってのも鑑賞。
ガオレンジャー金子昇がビデオ出演で、生出演のお姉さんがそれに合わせて演技するもの。
ショー終わった後、お姉さんと写真撮れて、会場のオルゴールの解説もしてくれる。
お姉さんはとても可愛らしい人だったので、意外に良い企画だった。
この写真立てに入れる写真もこれに決まったし。

 
それから、しもすわ今昔館おいでやに行って、
科学館儀象堂で世界で初めて完全復元した「水運儀象台」を鑑賞。

 
それから宿であるぎん月へ戻ってチェックイン。
この辺はもう全部がすぐそばなので、雨でも全然苦にならなかった。小雨だったし。

 
長くなってしまったので、今日はここまで。

銀婚行(運命の計画編)

少し前の話になるが、今年の5月3日は、結婚してちょうど25年目だった。
 
そう、銀婚式なのだ。
 
やっぱり人生の節目は、それなりに特別なことをしたい。
5月前に妻には黙って計画を立て始めた。
 
最初に思い付くのは、やっぱり旅行。
考えてみれば、新婚旅行以来、二人きりの旅行ってしたことがない。
毎年の九州への帰省が旅行みたいなもんだから、
なかなか他のところへ行こうって余裕も無かったし。
今年は娘が大学受験だけれど、一泊くらいなら構わないだろう。
 
さて、じゃあ、行き先はどこにする?
 
自分もそうだけど、妻は自分に更に何重も輪をかけての出不精。
おそらく訊いても行きたい場所って出てこないだろう。
かといって、自分もこれぞと思い付くところは無い。
 
でも、何かにかこつけたい。
物事に必然性を求めてしまうのが、ミステリ者の宿命みたいなもん。
 
そこで、月田家の銀婚式ってことにひっかけて、
「銀」と「月」をキーワードに旅館を検索してみた。

 
するとまぁ、日本にはたった一軒しか該当は無いんじゃなかろうか
ってくらいの勢いで検索結果に表れたのが、信州下諏訪温泉 ぎん月旅館
なにせ他には、潰れたビジネスホテルとか、何故かインドの旅館が現れたり。
 
調べてみると宿の評判は良い。
下諏訪くらいだと、うちから一泊旅行するのは、かなり楽ちん。
八王子まで出れば特急1本。1日1本だけど、町田まで直通で帰れる特急もある。
 
駅の周りに観光ポイントは多くて、温泉街散策だけでも充分楽しめそう。
諏訪大社の下社秋宮があるので、合格祈願の祈祷も出来る。
すわのねってところで、オルゴール作りが出来るので、
銀婚式旅行の写真立てオルゴール作って、記念写真も飾れる。
 
運命のようにすんなりと行き先と宿泊先は決まった。
 
さて、ではいつ決行する?
 
銀婚式当日はさすがにGWで高い。
月末にモスクワ出張も控えてたから、5月の週末は準備とかありそうだ。
6月は梅雨まっさかりで、雨の確率が高い。
7月後半からは夏休み価格になっちゃうし、9月以降だと、
夏休みを終えて娘がピリピリしちゃってる可能性もある。
必然的に7月前半に絞られたので、下諏訪の長期予報見ると唯一晴れ予報の週末。
これまた運命のように、7月6日(金)〜7月7日(土)に決まったのだった。
 
出不精の妻をなんとか押し切って、二人とも金曜日に休みを取って、
そして迎えた当日……
 
続きは、銀婚行(大雨洪水警報の実行編)で!!!

夏の雪が降るところ

そういうわけで間が空いてしまってごめんなさい。帰国しました。
 
この一週間、赤の広場のすぐ真裏、ガイドブックの表紙に必ず載るような
聖ワシーリー大聖堂がすぐ目の前ってところで仕事してきました。
 
一番有名な観光地の周りなので、風情のある建物ばかり。
巨大な像があちこちにあったりします。
 
モスクワは夜10時くらいになってもうすら明るい。
ずっと空中をタンポポの綿毛のような白い物が飛び交っています。
トーポリというポプラだそうで、”夏の雪”とも呼ばれるのだとか。
 
ゆっくり観光というわけにはいかなかったけれど、
レーニン廟に入って、眠れるレーニンと面会してきたり、

聖ワシーリー大聖堂の中に入ったりはしました。

赤の広場には他にも歴史博物館や

高級ショップばかりが並ぶグムというデパートも。

夜にはライトアップされます。

 
あとアルバート通りやトヴェルスカヤ通り散策はしてきた。
帝政時代創業の食料品店エリセーエフスキーでキャビアや蜂蜜や
会社へのチョコのお土産を買い込んだりもした。
 
心残りはビーフストロガノフやピロシキなどのロシア料理が食べられなかったこと。
ゴドノフという観光客向けの有名な料理店に行こうとしたんだけど、
二日行ってみてどちらも閉まってたってことは、潰れちゃったのかな。
ここのビーフストロガノフを食べてみたかったのに。
(帰りの機内食で食べられたりはしたけど、でもねぇ)
 
とりあえずロシアビールとウォッカは飲めたので良しとするか。