新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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TSUTAYAの新作・準新作5本1,000円で鑑賞した作品、二周目、三作目。

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  • 発売日: 2019/07/02
  • メディア: Blu-ray
 
道尾秀介原案ってところで期待させられちゃうんだけど、
氏の小説に比較すると、あまりにもシンプルで捻りがなさすぎる。
 
氏が小説で書いてくれてるんだったら、お得意のミスリード
引っ張ってくれるのかもしれないんだけど、この映画版では
そもそもミスリードが成立してないんだもの。
それも皮肉なことに、破綻させているのは、このタイトルだ。
主人公が本当の父親だったら、最初に笑子が名乗った時点で、
 その名字に対し、何らかの反応があってしかるべき。
 再婚して名字が変わってるから、無反応だったという可能性を
 保留しながら見てたけど、明らかに途中で消去できたし。
 笑子は紛れが無いわけだから、なんかおかしいって気付けよなって話

 
というわけで、根本のプロットには不満たらたらなんだけど、
映画自体は観てて非常に心地良いものではあった。
親子物だしね。しかも父娘物。
 
津田寛治は当然上手いし、駒井蓮が透明感があって良かった。
 
あと、少人数しかいない高校の弱小部活で、女優を追い込む有名監督みたいな
先輩のシーンは違和感あったなぁ。充分上手いのにって。