新装版 ミュージアム 完本(上)(下)

新装版 ミュージアム 完本(上) (KCデラックス)

新装版 ミュージアム 完本(下) (KCデラックス)

「多重人格探偵サイコ」のトラウマが蘇ってしまうんじゃないかって点が
とても不安だったが、なんとか耐えきれる範疇に収まってた。
下巻のやばすぎる展開が危なかったが、作者側のネタ晴らしがすぐにあって助かった。
　
勿論明らかに元ネタは「セブン」であることに間違いないが、
「ミュージアム」と名付けるほどには、美しさに欠けている。
もちっと全体を繋ぐ筋がないとなぁ。
一貫性のあるテーマが欲しいところだ。
　
サイコ･スリラーとしての結構は整ってはいるので悪い作品ではないが、
何らかの驚きとか、何らかの着想の優れた点だとか、
そういう得られるようなものは特に何も無かったので、
まぁあえて読むまでもなかったかなぁというところか。