- 作者: 久住四季
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/03/23
- メディア: 単行本
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そのミステリ性の高さが評価されている久住四季の、
ミステリレーベル初登場作品。
結果的には充分に成功していると思う。
舞台設定・人物設定・ストーリー・トリック・ロジックと、
いずれもが充分に及第点以上の出来映え。
ラノベの雰囲気もどことなく残しつつ、読みやすさを確保し、
お堅いお方に眉をひそめさせるようなはっちゃけさも無く、
一般書であることに何ら違和感はない。
作者の才能が、純粋ミステリ畑の中でも、
充分に輝けることの証明になっていると思う。
ただ個人的にどうしても気になるのは、そもそものこの犯罪の構図が
成立するとはどうしても思えないこと。
あまりにも都合良すぎるは、相手に意図を覚られるリスクが
非常に高すぎるは、というものに感じられる。
ただこのあたりのマイナス点を差し引いても、
期待に応えてくれた点を評価して、採点は7点。