新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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はるかリフレイン

 
進研ゼミ(高一Challenge)に掲載されたものなので、
全12回完結の時間ループ恋愛物。1998年刊行。
 
ただ、そういう若い人に向けた作品だというのに、
こういうラストに描いてしまうというのは、
どうにもこうにも、そりゃないぜセニョリータ
(もう元ネタもわからないくらいの死語だけど)
な気分になってしまっちゃうってば。
 
しかも最初の方の展開が、お前もうちょっと頑張りようあるやろ、
なものだったりするので余計に。
 
努力せんとこうなるぞ、とか、
いやいや、努力したってこうなるぞ、とか、
そんな深読みしちゃって、この掲載誌にこれで良かったのかと
思ってしまうんだけどな。
 
せめて救いは、まだ高一だったってとこか。
 

金の猫は金の神

昨日はブックオフの日目当てで一人歩きingで、
今日は買い物の用事が出来たので妻と二人電車で、
二日続けて、町田へお出かけすることに。
 

ブックオフの日の500円以上で300円オフクーポンで、換算すると上記くらいの金額かな。
1.は4巻の百円棚落ち待ち。買い続けてるシリーズでこういう際に順調に買えるのはこれくらいだな。2.は収録4編、全部未読っぽかったので。
 

1.は上と同様。5巻も購入済みなので、4巻さえ落ちてくれれば、一気に7巻まで読めちゃうぞ。2.はミステリギャグ漫画。関わろうとすると、勝手に事件が解決しちゃって、推理が出来ない名探偵というコンセプトっぽい。
 

ボクとキミの二重探偵 2巻

 
1巻とはうってかわって、事件らしき事件はほとんど起きず
(エロ教師の1件くらいだものなぁ)
ボクとキミの間でほぼほぼ終始するような展開。
 
微妙なずらしでミスリード展開をやってはいるけど、
早くもちょっと引き延ばし感を覚えてしまうかも。
 
これじゃ3巻はキミの昔話に終始しちゃうんじゃないかと。
そこに何らかの驚きがあればいいけど、あんまし期待出来ないなぁ。
 
結局やっぱり1巻ラストの遅延出オチだけって
羽目になるんじゃあるまいな。
 

ボクとキミの二重探偵 1巻

ボクとキミの二重探偵 1 (ジャンプコミックス)

ボクとキミの二重探偵 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:津田 穂波
  • 発売日: 2020/07/03
  • メディア: コミック
 
んまぁ! こんなことをやってくるのね!
 
正直、一つ一つの事件は、そうたいしたものではなく、
続けて読むほどの必要性は無いのかなぁ、
と感じていたところで、この巻のラスト。
 
いやあ、コミックス版1巻を丸ごとこんな風に使うとは、
嫌いじゃないよ、いや、むしろ好きだよ。
 
ひょっとしたら、ある意味ここが出オチなのかもしれないけど、
ミステリファンならここで止めるわけにはいかないよねぇ。
 
こりゃ、も少しお手並み拝見といきましょ。
 

大斬―オオギリ―

 
西尾維新が書いた原作ネームを、結構な作家陣が漫画化した作品集。
 
暁月あきら/小畑健/池田晃久/福島鉄平/山川あいじ/中山敦支/
中村光/河下水希/金田一蓮十郎の九作品。
 
イデアなんて、それこそ湯水のように沸いてくるであろう、
西尾維新ならではの、様々な作風の短編集に仕上がっている。
 
ただ、アイデアで完結し切っちゃってて、作品として締まり良く
バッチリ決まったものは、存外少なかったかなと云う感触。
 
スト2は、どちらも着想のぶっ飛び度は最高なんだけど、
オチはイマイチ感のあるのが共通点な、小畑健「RKD-EK9」と
中村光「どうしても叶えたいたったひとつの願いと、割とそうでもない99の願い」
残る一作はありがち感はあるけど、山川あいじ「恋ある道具屋」で。