新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

赤黒い聖なる伝説の万華鏡の冒険

昨日は息子と一緒にインフルエンザの予防接種のために、昨年に続いて新横浜まで。2,200円なので、電車代入れても許容範囲の金額かと。

1.は数多くの漫画家達によるアカギ・アンソロジー。2.は意外にも長期連載になった作品、全9巻で完結したようだ。3.は有名漫画家のホラー・アンソロジー。4.はローレライカーミラ、メドゥサなど伝説の妖女をモチーフに描かれた作品集。5.は有名漫画家達が耽美に描き下ろした谷崎の世界、6.は2巻まで発売済み。ベルアラートによれば、「次巻、3巻は2023年12月23日頃の発売予想です。」なんだそうな。まぁ当たろうが外れようが、”出れば奇跡!”ってところうだな。

発売予想は最新刊とその前に発売された巻の期間からベルアラートが独自に計算しているだけであり出版社からの正式な発表ではありません。休載などの諸事情により大きく時期がずれることがあります。

2020年度ミステリ順位表('23.06.26更新)

国内
1位:孤島の来訪者                    方丈貴恵 8点
2位:ワトソン力                    大山誠一郎 8点
3位:蝉かえる                      櫻田智也 7点
4位:欺瞞の殺意                     深木章子 7点
5位:透明人間は密室に潜む               阿津川辰海 7点
6位:ティンカー・ベル殺し                小林泰三 7点
7位:名探偵のいけにえ                  白井智之 7点
8位:エンデンジャード・トリック             門前典之 7点
9位:あなたも名探偵                 東京創元社編 7点
10位:ノッキンオン・ロックドドア2            青崎有吾 7点
11位:オレだけが名探偵を知っている             林泰広 7点
12位:月下美人を待つ庭で                  倉知淳 7点
13位:法廷遊戯                     五十嵐律人 6点
14位:巴里マカロンの謎                  米澤穂信 6点
15位:楽園とは探偵の不在なり              斜線堂有紀 6点
16位:ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人       東野圭吾 6点
17位:クスノキの番人                   東野圭吾 6点
18位:放課後探偵団2                 東京創元社編 6点
19位:立待岬の鴎(かもめ)が見ていた           平石貴樹 6点
20位:夢魔の牢獄                     西澤保彦 6点
  
1海外
1位:殺人七不思議                 ポール・アルテ 8点
2位:その裁きは死            アンソニーホロヴィッツ 8点
3位:三体Ⅱ 暗黒森林                   劉慈欣 8点
4位:ネヴァー・ゲーム          ジェフリー・ディーヴァー 7点
 
なお、採点はSRの会の年間ベスト投票採点基準を元にしています。
10点 … 歴史に残るべき名作
    ※ミステリ・ファンが集まってオール・タイムのベストテンを選ぶ際、
     考慮してもおかしくない作品。ジャンルを越えて、誰もが評価できるだろう名作。
 9点 … 各人のベストテンに入る優秀作。
    ※マイ・ベストテンを作るなら、ぜひ考えに入れたい作品。
     各自の好みも踏まえて、特に優秀な出来だと思える傑作。
 8点 … ああ、面白かった。秀作。
 7点 … まあ、面白かった。佳作。
    ※一応の満足を与えてくれた作品。
 6点 … 腹が立たない。水準作。
    ※しばしば、作品の内容をよく思い出せないときに入れてしまう点数。
 5点 … パンチが足りない。平凡作。
    ※これよりさき怒りの領域。
 4点 … 取柄がない。凡作。
 3点 … 銭泥棒。時間泥棒。駄作。
 2点 … 作者に殺意の湧く。愚作。
    ※9点の反対。
 1点 … 歴史に残るべき大愚作。
    ※10点の反対。
 
例年の自分の評価だと、
・百選を入れ換えるべき作品:10点
・百選に入れようかと考えるような作品:9点
・年間ベスト候補:8点
・年間ベスト10入り:7点
・水準作:6点
・凡作未満の作品:5点
・作者に大いに文句を言いたい:4点
・問題外!!!:3点以下
といった感じでしょうか。
 

オレだけが名探偵を知っている

オレだけが名探偵を知っている

オレだけが名探偵を知っている

  • 作者:林 泰広
  • 発売日: 2020/06/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
マイフェイバリットなデビュー作、「見えない精霊」の作者。
3年前の再デビュー作品「分かったで済むなら、名探偵はいらない 」は、
あまりにも作風が変わった薄味作品だったけど、
今回こそは、デビュー作の雰囲気に回帰した、奇想の手順で書かれた作品。
 
現実味などくそくらえの、読者を思いっきり選びまくるような、キレた作品で、
心の中では「いけいけ、ゴーーゴー!」と片手振り回して、快哉を叫んではいたんだけど、
最後まで報われたかというと、実はそうでもない。
 
デビュー作同様、本作も活字でマジックを仕掛ける作品(しかも種明かし有り)。
 
だけど、マジックが種明かしされる際に、裏で行われていたあれこれの仕込みや手順に対し、
そうだったのか!と驚愕したり、なるほど~!と感嘆出来るマジックと、
単純な手順の羅列だけで何の面白みも感じられないマジックがあるよね。
 
デビュー作と本作では、それが前者と後者に別れてしまった印象。
 
最後に何か一つ報われるものがあったら良かったんだけどなぁ。
 
タイトルの意味する”名探偵”って、これだと本格ミステリの世界に住む”名探偵”じゃなくって、
業務手順がしっかりしてる、超優秀な現実界の”名探偵”にすぎないよね。
そんな名探偵は求めちゃいない。
 
雰囲気の回帰だけはとても嬉しかったので、次への期待感を込めて、えこひいきの7点。
是非この路線で、驚くしかないような、とんがった作品を読ませてください。
 

まどかの猫モノマネからのオリジナル

夏休み返上で取りかかってたトラブルがようやく解決したので、月曜日は今年度初の休暇を取って四連休に。土曜日は若葉台、月曜日は新百合ヶ丘、火曜日は町田まで歩きing。
 
せっかく休みを取ったので、昨日は気分良く新百合で一人昼呑み。
かまどかのクーポンで、鶏のメリメロ焼き半額に60分飲み放題500円。レンコンチップスと手羽唐1本追加で1,700円強。
ぐるなびでの予約で525ポイント戻ってくるはずなので、最高の(ほぼ)せんべろだったな(60分で生ビール5杯、1杯百円だ)。
メリメロ焼きも最高。砂ずりにレバー、やげん軟骨に皮にもも。好きな部位ばかりなんだもの。
 

1.は簡単に哲学に触れられるかもと。たしかにシュレ猫って哲学との相性も良いかも。2.は番組が終わっても特番が組まれるくらいの人気企画の第1回~第5回。最初からずっと見てるので、懐かしいネタが沢山あるはず。
 

1.は二冊まとめての袋入りだったので思わず購入。2.はBoichiへの信頼感(といっても「HOTEL」一作のみで産み出されたものだけど)だけで読まずに買ってる作品。
 

じけんじゃけん 2巻

 
1巻の感想ではタイトルの件だけで終始したので、
ここでは1,2巻それぞれのベスト3を選んでみることにしよう。
 
そうしたところ、綺麗に三つのパターンに収まってしまった。
 
まずはエロネタ系(ここからいくか?)。
お色気も魅力の一つなので、これは欠かせない。
1巻では水着サービス回の「くろーずど・さーくるじゃけん!」もあるけど、
やはり「みっしつじゃけん!」だな。
2巻も全く同系統の「けんしじゃけん!」で。
 
一応、ミステリ寄り(ミステリと言い切れる作品は皆無なので、この表現)
の作品も入れなきゃねってことで、各巻から1作ずつ。
1巻では「とうじょみすてりじゃけん!」で、2巻では「れんぞくさつじんじゃけん!」
 
最後は、自分が一番好きなパターンで、それぞれ各巻のベスト作品だと思う、
アンジャッシュのすれ違いネタのようなやりとり。
1巻の「にんげんがえがけてないけん!」と2巻の「xxxxじゃがしかたがないけん!」
 
1,2巻通じての次点が、戸入のミス研合格の謎が明かされる
2巻の「めいたんていじゃけん!」で。