Ｂｏｉｃｈｉ作品集 ＨＯＴＥＬ

Boichi 作品集 HOTEL (モーニング KC)

おお、改めて読んでも凄い、凄い。
こりゃあＳＦのセンス・オブ・ワンダーが味わえると言っても、過言ではないっしょ。モーニング掲載の三作、そのレベルの高さは瞠目に価する。献辞がクラークに捧げられているのも、しょってるとは思わずに納得できてしまえちゃうぞ。
中でも表題作は別格。わずか40頁程度で、このスケール感。大河小説を読み終えた後のような感動すら覚えてしまう。そのスケール感を維持したままユーモアと結合させた「全てはマグロのためだった」も、わかっちゃあいるけど沁みる「ＰＲＥＳＥＮＴ」も素晴らしい。Short SFもいい息抜きでつないでくれるし。
装丁等贅沢な作りで価格は高いが、その価値に充分見合う作品。お薦め！