新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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デシベル

11/11(土) イオンシネマ海老名にて鑑賞。

大都市に仕掛けられた”騒音反応型爆弾”。
高IQ爆弾魔の標的は、元海軍副長。人質は釜山市民。
連続爆弾テロ事件に隠された悲しい過去とはー。

 
観に行くかどうか決める際に、公式のSTORYを読んでたので、
競技場での攻防がメインのタイムリミット・サスペンスだと思い込んでた。
 
ところが、そこは導入部のほんの一部に過ぎなかった。
 
それでも前半のノンストップ・アクションというところは間違いなし。
 
だけど、やはりこの映画のメインはその動機に繋がるエピソード。
これはたしかに胸をえぐられる。
 
なので、本作がきっちりとその本質を活かすためには、
観客が犯人にも感情移入して肩入れできる様に描くべきなのでは。
 
それにしてはやってることがえげつなさ過ぎ。
特に最初に乗組員の一人とその奥さんを殺してるのが、救いようが無い。
結局なんのかんのと被害者は出さずに、主人公に最後の選択を迫るのが目的、
だけにしておいてくれれば、本質が活きていたと思うのに。
 
もっとやりようあっただろ(上記だけの話ではなく、そもそもテロ以外の方法が)
としか思えず、自分は共感できなかった。
 
最後の最後の真相の披露も、なるほど感は一切与えてくれないので、
余計などんでんだとしか思えなかったしなぁ。
 
さすがの韓国映画らしさを味合わせてくれる良作ではあるんだけど、
そういうストーリー性に若干の不満が残ってしまった作品だった。