- 作者:浦沢 直樹
- 発売日: 2018/07/30
- メディア: コミック
なんとルーブル美術館とのプロジェクト作品。
ココに経緯が書かれているので、一読して欲しい。
フランスでは漫画は「第9の芸術」として、位置付けされているらしい。
それを念頭に浦沢直樹に依頼が来ていると思うのだが、
その作品に「イヤミ」を登場させるという大胆さにしびれる。
あえて芸術とは真逆とも思えるキャラクタを持ち込んでくる、
日本の漫画家としての矜持が、ここに確かに見える。
歴史的に俯瞰しても、漫画の祖となる発想はナンセンスにこそある、
という認識も、そこにはあるのかもしれないとも思う。
一巻で完結してるとは思えないくらい、
ストーリーの完成度も満足度も高い。
さすがにこのスピード感だと、ご都合主義に思える部分も
多少あるにはあるし、ここまでザルに描かれて、
よくルーブルは承諾したなとも思えてしまったけど。
抜群に面白い作品とは言わないけど、
ラストは清々しいし、読めて良かったかな。