新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

ぼく:明日、きみ:昨日、という表現になってる題名を見て、
ひょっとしたらあれなんじゃ、と思った梶尾真治ファンの皆様、
はい、それで正解です。
 
まぁ、たしかに作品としては悪くない。
文章は平易的すぎるけど。よって深みはあまり感じないけど。
でもま、ジンとさせる話にはなってるでしょ。
 
でも、それって、Formatの良さに尽きるんだよな。
 
カジシンの作ったFormatからは何も飛び抜けてない。
そのFormatの中で恋愛小説作ったら、そりゃいいに決まってるんだって、
というような作品だと思う。
 
う〜ん、なんと映画化が決まったらしいな。
斬新な設定なんかじゃなくて、設定自体は他人のFormatを
もらってきた作品なんだけど。
 
それが知られて逆に、この作品を読む前に、映画観る前に、
その元になった短編読んでみようかな、という人がいっぱい
出てくると嬉しいんだけどなぁ。
 
あの短編はいつまでも覚えているような名作だと思うから。