- 作者: 清水玲子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/02/27
- メディア: コミック
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視覚情報を脳で変換して知覚するわけだから、あながち本書で描かれていることがありえないとは言えないよなぁ。
こんなことを考えたことはないだろうか?
他人が見ている世界と自分が見ている世界とは、実は全く違っている可能性はないだろうかと。
たとえば私が見ている「赤」と、あなたの見ている「赤」は全く違っているのかもしれない。だけど、互いに自分が見ているものに「赤」というレッテルを貼ってるわけだから、そこに矛盾は生じない。勿論、色だけじゃなく、形も姿も何もかも。
たとえば私が見ている人物像を、あなたの知覚で見れば実は化け物みたいに見えるのかもしれない。だけど、私は生まれてからずっと人間とはそういう化け物(あくまであなたにとって)で見えているわけなので、それが最も自然な姿。その中で美醜を知覚している。
これはきっと無矛盾で確認のしようもないものなのだ。
本書を読んで、そんなことを考えたことがあったのを思い出した。
ところでおまけ短編だけど、「前編」などの表記はないが、これで完結ってわけじゃないよなぁ?