冬季限定ボンボンショコラ事件
小市民シリーズの最終巻。
(という認識だったんだけど、「四部作掉尾を飾る」と銘打たれてるだけなので、
ひょっとして、まだ続ける気満々といったところなのだろうか)
まぁ最終巻としてのそれなりの完結感はある。
出逢い(それは「小市民」の成り立ちでもある)となる中学時代の失敗を描く
エピソード0的要素と、高校生活最後の事件を被せて描くこの構成。
でも、なんだよ、このラブラブ感。
あくまで”次善”と言いつつも、もう好きやん。
夏と秋はいったいどうなったんだよって思うくらい。
こうなったら直接対決しか残ってないだろという秋での自分の予想が、
馬鹿馬鹿しくなってしまった。米澤穂信のダークサイドはどこ行った?
ミステリの構図としては悪くはないんだけど(静かに潜行していた事件)、
小市民シリーズとしての特別な構図は無かったので、
個人的には満足とは言えない。採点も7点止まり。
シリーズ順位は確定で、夏>秋>>冬>>>春だな。
ところで「巴里マカロン」は存在意味なかったね。
秋桜ちゃんも登場しないし、ホントにただの番外編だったのか。