新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

女郎ぐも 日本ふしぎ草子

 
作者には「唄う骨」というグリム童話モチーフの短編漫画集もあるが、
これはその日本昔話版。
 
とはいえ、あらすじをよく知ってるのは「さるかに合戦」くらい。
柳田国男「日本の昔話」、坪田譲治「新版 日本のむかし話 全8巻」
という参考文献は挙げられているけれど、それに手を出すにはハードルが高い。
 
グリム童話だとネットの検索ですぐにあらすじに辿り着けるけど、
本書だと結構辿り着くのは困難そう(全部は試してないけど)。
 
元ネタをどうアレンジしているのか、というところが、
本書の一番の価値ポイントだと思うので、
昨日感想書いた「霧の中のラプンツェル」みたいに、
冒頭に元ネタのあらすじ入れてくれたら親切なのになぁ。
 
ただ昔話を昔話のまま(現代劇としてではなく)アレンジしてるので、
ギャップの面白味は薄かったと思う。
 
最後に順不同でベスト3を選んでおこう。
掲載順で「地獄の鬼」「さるかに合戦」「シノの枕」かなぁ