日本三國 1巻
これは期待通りの面白さだった。
基本設定自体はかなり乱暴ではあるが、これは本格ミステリに於ける
特殊設定と同じように、あくまで世界観の設定とルール設定の一つであり、
この設定とルールの上で、何を成し遂げるかに価値がある。
主人公の動機を描く壮絶エピソードに於いて、まず一つ目の詭計。
弁舌のみで結果をもたらしてみせる。
苛烈な心情を押し殺しての静かな復讐に胸を打たれること、必至。
そして最後のエピソードも、なるほどの面白さ。
途中の映画的なタイトルの入り方も、
最後の引きも抜群。
これは「キングダム」などと同じように、
1巻読んだら、止めることは出来なくなるタイプの作品。
今後も愉しみだ。