ある意味、器用なだけの作品。
ミステリというよりはお話の創出。
良い具合にお話を組み立てて、
ミステリっぽく良い具合に逆転劇は入れ込んで、
シリーズ読者が食いつく良い具合の新事実という豪華付録付き。
付録目当てのお客様大歓迎戦略。
謎もあるし、解決もあるし、犯人もいるし、逆転もある。
形式としては揃ってて、勿論、狭義でもミステリなんだけどね。
でもこれは、推理というよりは、心理の深読み。それも多分に作者都合の。
器用貧乏と評してた頃の作者は遠い彼方。
もう立派な器用金持ちだものね。
器用なだけで金が生み出せる大作家らしい作品だったと思う。
採点は6点。