新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ベスト珍書

全ての本をチェックしていると言い切る著者が凄い。
そのやり方のノウハウもコラムで紹介されているので、
それにあやかりたい人がいれば(いるのか?)、本書は必読だ。
 
また著者自身が珍書を発行する編集者ということなので、
その選球眼もきっと信頼の置けるものだろう。
 
ただまぁそういう視点なので、珍書を肴に笑っちゃおうよ、という雰囲気ではない。
もちろんものがものなだけに、ゆったりとしたユーモア感は底に流れてはいるけれど。
とにかく、見下すとか、バカにするとかとは真逆。
リスペクトしてますって視点で書かれてるみたいなんだな。
狙いのあざとさがちょっと透ける場合なんかには、ちらっと毒入ってたりはするけど。
 
比較的知られた(と作者は言ってるが、一般にはおそらく馴染みのない)
定番物なんかは外されてるようで、マニアック度は高い。
素人の自分(おそらくほとんどの人はそう)にっとっちゃ、
そういう定番も教えて欲しかった。
 
そんなこんなでこの題名から想像してたほどは愉しめなかった。
コラムのマニアック振りの方が面白かったかも。
 
ジャンル別でインパクトが大きかったのは、
珍写真集と珍医学書だったなぁ。
想像するだけで気分悪くなりそう(苦笑)