新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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サイレント・パートナー

TカードでTSUTAYA半額券が出たので、それで先週末鑑賞。

サイレント・パートナー [Blu-ray]

サイレント・パートナー [Blu-ray]

まさかこの作品が見られる日が来るとは思ってもいなかった。
 
クライムサスペンスの秀作という話を聞いていたのだけど、
TV放送が一回あっただけで、これまでパッケージ販売が一切されてなかった作品。
いきなりブルーレイになってるなんて(しかし画質はむっちゃ悪かったけど)。
TSUTAYAの準新作棚で、自分の目と記憶を疑ってしまったよ。
間違いなく、自分が見たいと思ってた「サイレント・パートナー」だった。
 
とあるきっかけで銀行強盗の計画を知った銀行員が、
それを利用して大金を上ハネしてしまう。
それに気付いた犯人との間に奇妙な共犯関係(原題がそれを意味してる)が
成立するが、終いには…… というようなあらすじ。
 
銀行員がエリオット・グールド(「M★A★S★H マッシュ」とか、
ロング・グッドバイ」のマーロウとか、懐かしい)で、
鬼気迫る狂気の犯人役をなんと「サウンド・オブ・ミュージック」の
トラップ大佐(クリストファー・プラマー)が演じているという、
非常に興味深いキャスティング。
 
古い映画なので、サスペンスやアクション性はぬるいが、
とぼけたユーモア感に、脚本の運びは秀逸。
ちょっとしたおまけで、女優陣がみんな必要もなくおっぱい出してくれるし。
(オバサン顔のスザンナ・ヨーク始め、あまり綺麗な人はいないけど)
 
傑作!と手放しで褒めるほどではないかもしれないが、
埋もれた名作として、たしかに名を挙げたくなるような作品。
裏切られることなく、長年の念願の一つが叶って良かったよ。
(まだ自分のリストには「念願」がいっぱい並んではいるけれど)