- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2007/02/23
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「ゆれる」という題名通り、登場人物の心理も揺れ、観客の解釈も揺れる(だろう)映画。一見「藪の中」の構成を思わせながら、「何が起こったのか?」に関しては、紛れはない(はず)というのに。それでも「ゆれる」というのか?(ゆれているのか?)。
見終わった後に人と語りたくなる映画だろう(でも、自分なりの解釈は確立した)。
どの視点から見るかによって、評価も変わるかもしれない映画。この弟を受け入れるかどうかが、最大のポイントだろうと思う。終始兄視点で観てしまった自分としては(俺も屈折してる?)、「好き」な作品であるとは言えない。解釈を揺らす狙いはわかってはいても、やっぱり一点だけは説明が不足していると思うし(こういうこと思うのはミステリ者だから?)。
しかし、俳優陣の演技にはしびれるなぁ。香川照之は完璧だし、キム兄の味の活かし方も抜群。
そして、やはり何と言っても、オダギリジョーの色気。さすが女監督と言うべきか。ここが男視点と女視点の最も喰い違いそうなポイントだな。