新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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異色の歴史の修道士が白い獣と川でラブラブ

昨日は人間ドックで要精密検査だったので、胸部CTを撮りに相模大野まで。
今日は中山から4軒回るコースで。15,196歩、15,785歩。
 

このシリーズはこれで残りは4巻の「パラレル同窓会」のみだ。
 

策士・軍師ってのには、当然心惹かれるわなぁ。
 

エロイカ」含めてほとんど読んだこと無い作者だけど、これはミステリ色ありそうかもってことで。
 

約ネバへの道、とも言える4編、だということなので。約ネバの後日譚も収録されてる。
 

全8巻揃うまでは時間かかるだろうけど、まずは買えるとこから地道に。
 

海街diary」から続いて、このシリーズも継続購入中。
 

ラノベ古事記を原案にした漫画版らしい。
 

ラーメンズ第12回公演『ATOM』

 
収録コントは以下。
・上下関係
・新噺
・アトム
・路上のギリジン
・採集
・アトムより
 
前回に引き続き、更に演劇性を高めたような公演。
そのためか一作一作の濃度が高く、コント数も6本と少なくなっている。
ただ、その分笑いの要素は控えめだったと思う。
 
タイトルはWikiによると、初心に戻るためのAから始まるアルファベット4文字で、
「これ以上分割できない最小単位」という点が意味を持っていたということだったが、
それよりも鉄腕アトムから感じられるような、SF感とか、科学の最先端みたいな
イメージがしっくり来るように自分には思えた。
 
わかりやすくSF感のある「上下関係」「アトム」「アトムより」の中では、
最後の落とし方を買って、「アトムより」を選択するかなぁ。
 
最先端というイメージでは、落語という芸を解体して、パロディを越えた
再構築を見せてくれたような「新噺」が今回のベストコントで。
 
もう一つ前作の「小説家らしき存在」のホラー風味を更に突き詰めたという意味で、
最先端のイメージを感じさせてくれた「採集」をベスト3の一角に置こう。
 
「路上のギリジン」は片桐仁無双作品の中では、なんかネタがつましくて、
いまいち笑いにくかったので、ベスト3落ちってことで。
 

ラーメンズ第11回公演『CHERRY BLOSSOM FRONT 345』

 
収録コントは以下。
・本人不在
・エアメールの嘘
・レストランそれぞれ
・怪傑ギリジン
・小説家らしき存在
・マーチンとプーチン2
・蒲田の行進曲
 
演劇性が高まった印象。
 
こういう捉え方をするのはなんだけど、
ラーメンズの公演の中では、一番ミステリと親和性の高い回だったな。
 
最後のコントで伏線回収ってのはラーメンズの公演の定型なんだけど、
その回収の仕方としては、「蒲田の行進曲」は出色の出来映えかと。
人間関係をひっくり返す、あっと驚くどんでん返しもあって、これが今回のベストで。
 
「エアメールの嘘」は謎解きだし、「本人不在」「レストランそれぞれ」も
何度もどんでんを見せてくれるし、ミステリのオンパレードなわけだけど、
中でも「小説家らしき存在」は手数も多いし、
世にも奇妙な物語」風のミステリとしての脚本の完成度がお見事。
 
ベスト3のもう一作としては悩まず「怪傑ギリジン」だな。
片桐仁が無双する一人芝居には外れ無し。やっぱ笑うっきゃ無い。
 
タイトルの意味は結局良くわからなかった。Wikiにも書いてなかったし。
 

探偵ゼノと7つの殺人密室 6巻

 
ようやく「穏神島」編の決着。
ここまで長く引っ張った殺人密室もたいしたことなかったな。
というか、こんなの全然密室じゃないっしょ。
やっぱり、こいつ、わかってないよなぁ、と思ってしまう。
雰囲気は良くても、筋が悪い。
 
続く「男爵」編は、ゼノの過去について小出しにする展開。
 
ミステリなのは「男爵は笑う」くらいか。
具体的なトリックがわからなかったとしても、
証言の矛盾は誰にでもわかるというのがイマイチ。
 

探偵ゼノと7つの殺人密室 5巻

 
ええ~、まさか5巻でも殺人密室の解決は持ち越しだなんて。
そもそもまだ何がどう殺人密室なのかすらも、明らかになってない始末。
 
あと殺人密室が3つも残っているということは、
4巻から続く、この「穏神島」編が、このシリーズ最長作なことは間違いあるまい。
 
それだけ気合いの入った作品。
原作担当のコメントを見ると、「孤島」で「旧家」で「歴史」で「見立て殺人」で、
中学生の自分が嵌まった様々な名作ミステリへのオマージュなんだと。
 
でも、それぞれがバラバラで、一本の筋が通ってない。単なる寄せ集め。
ミステリ・プロパーな人では無い故だろう、筋の悪さが感じられる。
 
頑張ってる感はあるんだけど、これまでの殺人密室のハウダニット
結局独創性とか意外性を持ったものでもなかったし、
雰囲気の皮を剥がせば、そんなに評価出来る作品ではなかったかもなぁ。
 
とりあえず全巻買ってあるし、最後まで読んでみます。