新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

金田一少年の事件簿R 14巻(完)

 
13巻後半~14巻の「金田一二三誘拐殺人事件」の感想。
 
鉄道ミステリ独特の煩雑な解き味なので、
個人的にはさほど心を惹かれなかった。
 
シリーズ最後らしい大胆さも無かったしなぁ。
出オチなタイトルくらいか。
 
結局高遠の件も決着付けず仕舞いで、
これを最後にいきなり37歳になっちゃうのは
あんまりなんじゃないのぉ~?!

金田一少年の事件簿R 12巻~13巻

 
12巻~13巻前半の「聖恋島殺人事件」の感想。
 
三番目のハウダニットに対する説明の手順で、
マジックが出てくるところはなかなか良いなぁ。
決め手となる証拠の出し方も、裏を突いて非常に良い。
 
いずれも真相よりも”解き方”が良いという珍しい作品。
まぁこういうところも大事だと思うけど。

金田一少年の事件簿R 11巻

 
10巻後半~11巻全部の「白蛇蔵殺人事件」の感想。
 
ハウダニットの一番大きな着想が面白い。
 
人間関係はちょっと煩雑だったな。
漫画ならではの視覚的手掛かりも、
あまりにも細かすぎて伝わらないよなぁ感も。

金田一少年の事件簿R 10巻

 
9巻後半~10巻冒頭の「ソムリエ明智健悟の事件簿」と
10巻中盤の短編「黒霊ホテル殺人事件」の感想。
 
まずは「ソムリエ」の方から。
今回のシリーズの短編はトリック当て作品ばかりのような印象。
これまた知識が無いと解けないような小品。
 
「黒霊ホテル殺人事件」の方は常識的な知識の範囲内ではあるけれど、
ちょっと物理的な仕掛けが煩雑かなぁ。

金田一少年の事件簿R 9巻

漫画の感想完成させようキャンペーン継続中。

 
8巻後半~9巻前半の「人形島殺人事件」の感想。
 
これは今回のこのシリーズの中では屈指の傑作ではなかろうか。
 
真相のアクロバティックさがとんでもない。
事件の構図に正直驚かされた。
 
ある意味、この金田一少年の過去全シリーズを通過してきて、
例の”あの作品”を再消化して、ようやく自身のものとして完成させたような、
記念碑的作品とも評価し得るかもしれない。
 
トリックもそれにふさわしいアクロバティックさで、
このRシリーズの私のベストは、何の迷いも無く本作だな。