レモンと殺人鬼
どんでん返しが評判の作品だったので読んでみた。
まぁたしかにどんでん返しのポイントは多い。
色々と意外性を感じるところが無いわけではないのだけど、
面白かったかと問われると首を傾げてしまうなぁ。
だから何?って感じがしちゃうんだよなぁ。
思ってたことがひっくり返されれば、
それだけで”どんでん返し“って銘打って間違いではないんだけど、
良いどんでん返しって、単にどんでん返すってだけじゃなくて、
それによってどんな効果を生み出せるのかってところに価値を持ってる。
完全なる構図の逆転だったり、頭の中に構築していた世界と
あまりにも違う光景に一瞬ですり替わったりと、
そういう効果こそがどんでん返しの醍醐味なんだよね。
この人じゃなければあの人みたいな構図のスライドだったり、
互換可能な選択肢って思えちゃうと、どんでん返しの効果は薄い。
自分には本書はそんな作品だと思えてしまった。
というわけで、採点は6点。