新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

コミック横溝正史 金田一耕助の事件簿

 
明後日の金曜日から九大ミステリサークルの初代と二代目(これが自分たち)で、
岡山の横溝正史ゆかりの地ツアーを行うので、それの予習のため
「獄門島」の再読と、これを読了。
 
本書は長尾文子の「八つ墓村」と、以下の四短編を収録。
「霧の別荘の惨劇」「傘の中の女」「棺の中の女」「夢の中の女」
 
八つ墓村」は話としては面白いんだけど、正直ミステリとしては、
さほど優秀な作品ではないというのも再認識。
漫画としては劇画調のタッチが、個人的には苦手。
ヒロインのはずの典子も最初の頃は不気味な画だしなぁ。
後半はそれでも可愛く(主に性格的に)思えるようにはなったけど。
 
短編4つはいずれも小粒な作品ばかりなので、甲乙付けがたい。
しいて一作選ぶとすれば「霧の別荘の惨劇」かな。