新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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I AM SHERLOCK 1~2巻

 
電脳版シャーロック・ホームズ
 
ホームズ物なのに、推理の要素がほぼ無いってのは、
やはりどういうものか、と思ってしまう。
 
たとえば初対面のワトソンに対して、
アフガニスタン帰りの軍医で、左足に銃弾を受け退役したことを推理する、
原作シリーズとしての超有名なつかみの部分も、
握手でスキャンした生体指標(タグ)の情報を読み取っただけ、という。
 
原作改変の部分も、2巻では「赤髪連盟」や「まだらの紐」を扱ってるんだけど、
ほんのわずかのニュアンスがごくごくうっすらと匂ってる程度。
 
ホームズとは全く別物の、電脳アクション漫画として、
楽しむ他は無い作品。
 
画は魅力的なので、読ませてはくれるけれど、
自分が読者となる必然性は見いだせないかな。
自分的には、これで完了ってことで。