異世界の名探偵 2巻(完)
異世界での首無し死体の密室殺人。
「異世界ファンタジーの密室殺人にロジックで挑む!」ということで、
順に理詰めで推理が描かれては行くのだけど、改めが万全とは言い難い。
本格を強く標榜するには、少々脇が甘い気がするな。
ミステリ漫画として読むには充分で問題無しだけど、
本格ミステリとして原作を読むには、ちょっと気になるかも。
ただ、真相は意外に良かった。
特にファンタジーでなくても成立する、ある発想の飛び
(像の方の入替)が、ホワイ(首無し)を説明していて、お見事。
この着想は良かったな。
せっかくの異世界ファンタジーだからこその、魔法でしか成立しない
ハウダニット(天井貼り付け)というのも悪くない。
フーダニットに関するミスリードなんかもあって、
ちゃんと一通り揃ってる。満足作だった。