THE BATMAN -ザ・バットマン-
スパイダーマンといい、バットマンといい、なんでこんなに
新シリーズばっか作られるんだろ。
元々夜のイメージのあるキャラだけど、
この映画の雰囲気は終始どっぷりと暗いままだった。
またこういうアメコミ・ヒーロー物って、
敵役がエキセントリックで非現実感を演出してくれるのものだけど、
本作ではシンプルにリアルな造形なままなので、
バットマンの違和感が逆に際立つ感じがしてしまった。
正義側の苦悩も描きたいが故という演出的意図も感じられるけど、
ハリウッド型エンタメの爽快感を奪われていて、必ずしも肯定できない。
それに合わせて、アクションなんかもこういう大作にしては物足りない。
最後はヒーローが地味~な人助けして終わっていくような始末だし。
個人的にはリドラーという敵役で、謎解き系の愉しみも味わえるんじゃないかと
密かな期待もあったんだけど、そういう知能系の欲求を満たしてくれるものでもなかった。
バットマンが瞬時になぞなぞの答えを導き出すシーンなんかもあるんだけど、
頓知とかとは全く無縁の代物だったからな。
この3時間を快く満たしてくれる代物ではないなぁ。
映画館に観に行ってなくて正解だと思った。