賭博の巨人 3巻(完)
2巻は未読だけど、不要だったな。特に読んでなくても問題無し。
打ち切りになったことが明白な終わり方で、まぁそれも当然かと思えた。
本巻は前半の半分は登場人物紹介編みたいなもんだったけど、
後半さほど生きてなかったしなぁ。
「ロミオとジュリエット」モチーフもあまり意味が無かったような。
「おお、ロミオ」の台詞のところが唯一はまってたくらいか。
一般的な遊び(ゲーム)を取り入れてギャンブル化してるんだけど、
ACMA:GAMEも同じような趣向は結構あったけど、このシリーズはゆるい。
ギャンブルは二つ(中途で棒倒しなんかもあったりはするけど)。
フルーツ・バスケットと、叩いて被ってジャンケンポイポイ。
前者はまだましだったかも。幾つかのしかけが凝らされてはいたから。
決着はこのシリーズ特有の力業だけどね。
ひどいのはやっぱ最後のギャンブル。
打ち切りへの腹いせみたいな、無意味な力業決着。
それ以上にひどいのは、ギャンブルわかってないような展開。
たとえば第一戦。片方が「グー、チョキ」で、もう片方が「グー、パー」の場合。
「グー、パー」の方は負けようがない「グー」を残す。
「グー、チョキ」の方はそれがわかってるから「グー」を残して引き分け。
勿論、1戦目はそれで構わない。定石だから。
両方共が瞬時に最善手を選べるから、そんな風に引き分けが20戦続く……
……って、なるわきゃないだろっての!(本書ではなってんだけど)
たとえば同じ手が来た場合、この定石通りに相手が出すことがわかってんだったら、
「グー、パー」の方はそれを見越して「パー」を残す。これで勝ち。
あるいは更にその瞬間を見越していて(理屈は勝手に付けりゃいい)、
「グー、チョキ」の方も「チョキ」を残していて、逆転、というような展開。
プログラムじゃないんだから、相手が常に定石通り出すとは限らない。
どっかでそんな風に荒れるはず。それがギャンブル(つうかゲーム)でしょ。
メーブって、こんな想定も出来ずに、ギャンブルマンガの原作してた?
ACMA:GAMEとか喜んでた自分がちょっと虚しくなってきちゃったよ。