オーク探偵オーロック 1巻
シリ漫続(しりまんぞく)キャンペーン再開中。
ホームズ・パロディ(しかも元々は本人という設定)にしては、
ホームズ要素が一切皆無というのはいかがなものか。
でもって、その他にも、有名なフィクションの人物達が
続々登場するのだけれど(切り裂きジャックだけは実在だけど、
正体不明なままなので、ほぼフィクションみたいなもんだし)
みんなこぞって、名だけ借りてきたような扱いで、実無し。
こりゃあ、ちょっと、「やっちまったなぁ」な作品かなぁ。
本格ミステリを無効化するような「無謬の推理(アブダクション)」という能力も、
使い方によっては、無茶苦茶高度な本格として機能するのだけど
(本来の真相と、これによって置き換えられることになってしまった別の真相という、
二つの解決に至る、二重のロジックを成立させる必要があるわけだからな)
本巻読んだ限りでは、単純に無効化するだけで終わってるような印象。
本格ミステリ作家なんだから(シナリオ担当は円居挽)、そんな挑戦的な設定を
自ら作っておきながら、挑戦せずにすむようなことは出来そうもないんだけどなぁ。
2巻で完結してるようだから、そこまでは百円棚で見つかれば買ってみるが、
期待したような展開は無さそうな気がするなぁ。