アメリカン・ビューティ
映画として、明らかに他の作品とは違う“テイスト”とか”雰囲気”を持った
作品というのが時々あるが、まさに本作はそういう作品。
一つ一つは、映画でよく描かれる題材ばかり。
夫婦の断絶(弱い夫と強い妻、支配する夫と無気力な妻、不倫……)
親子の断絶(父娘の断絶、支配する父親と従順なふりをする息子、家出……)
LGBTの問題、Dragの問題、未成年の性……
だけど、その描き方が独特で面白い。
シナリオとしての切り口でも、
語り口(表現の仕方)としての切り口でも、
そのどちらもにおいて、実に魅力的な作品。
だからこそ、なんだか唯一無二な作品として仕上がってると思う。
ストーリーとして優れているとは全然思わないんだけど、
一本の映画として、総合的に印象にいつまでも残るような作品だと思う。