新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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女神の見えざる手

TSUTAYA西友町田店の110円クーポンにて鑑賞。

 
ロビイストってのは、自分にとってはほぼ完璧なほど謎の存在。
 
自分の業務的には、安全規格や規制の施行日延長を願ったり、
業界統一のフォーマットを作成したりするときなんかに、
どこかでだれかがどうにか動いて、有利な方向に持って行ってくれてる
その”だれか”の中にきっと含まれてる存在なんだろうけど。
 
でも、正直、自分にとってのロビイストって、
外国人にとってのNINJAと、さほど違いは無いんじゃないかと思えるほどの存在。
 
まぁ本作のヒロインなんて、充分NINJAに近いと言えるかも。
忍術の代わりに、頭脳と口(と若干の色気)を駆使してるだけで。
任務のためなら、一切の手段は選ばず、情は不要。
アクションシーンが無いだけの、まるっきりスパイ映画だもんね。
 
いやあ、なかなか堪能した。
めまぐるしい権謀術数と、丁々発止の口舌対決、
議員の数値で戦況が見えるようになってるので、
高度なやりとりが繰り返されても、展開が追いやすい。
 
でもって、鮮やかな逆転劇。
とはいえ、爽快とは言いがたい結末ではあったけどね。