ネヴァー・ゲーム
リンカーン・ライム、キャサリン・ダンスに続く第三の名探偵の登場。
懸賞金ハンターが職業ということで、
上記二人がいずれも”静”の特性を持ったキャラクタ設定であるが故に、
”動”の特性を担うものとして、新シリーズが構想されたんじゃないかと思う。
ただ、新シリーズの登場にしては、期待感を充分に満たしてくれる
ものでは無かったかなというのが正直なところ。
細かいどんでん返しの積み重ねは割と少なく、
大きな波でひっくり返しは組まれてはいるものの、
ミスリードとしては弱さを感じてしまった。
自然に同調してしまって、引きずり込まれてしまってるんじゃなくて、
あっ、こう持って行こうとしてるということは、って読めちゃう感じ。
読者としての慣れが入ってるのかもしれないけど、それでもこれまでは
常にその上を越えていかれてたものだから。
犯人の正体をばらすところもあっさり演出だったしなぁ。
シリーズを通しての謎も仕込まれているが、
そこが今後も楽しみと思えるようなものでもなかったな。
う~ん、採点は7点で。