- 作者:米澤 穂信
- 発売日: 2020/01/30
- メディア: 文庫
このシリーズ、11年振りらしい。
それなのに完結編の冬ではなく、そこまでの繋ぎの番外編なのかな。
冬はいつやってくるのだ。
(まぁ冬にはこの秋桜ちゃんが不可欠のキャラなので、
その前に本作で顔見せ興業としたのだ、という流れになるのかな)
いつものスイーツ絡みの事件だけど、甘いだけじゃなくて、
ちょっとビターな意地の悪さという隠し味が入ってるのもいつものごとく。
(隠し味なんて生易しいもんじゃない場合も度々あったけど、本作では全て穏当)
ベストはやはり表題作かな。
北村薫の私シーズの「砂糖合戦」を思い出させる日常の謎。
次点は「伯林あげぱんの謎」だな。
この短編、途中でだいぶ間を空けて読んでしまったのが、かえって幸いして、
ラスト読みながら含み笑いしてしまった。
相変わらず面白く読んだけど、ミステリとして突出した短編はないので、
採点としてはやっぱり7点には届かず、6点かなぁ。