新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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インハンド プロローグ 1 -ネメシスの杖-

 
1巻完結の医療サスペンスとして、なかなか高い完成度だと思う。
 
但し、突き抜けたような魅力は無いかなぁ。
良く出来た話だとは思うけど、犯人なんかはそのまんまだし、
予想の範疇を超えてくるような展開は無かったと思う。
 
キャラの魅力もまだ花開いていない。
せっかくの義手設定の紐倉だが、変人属性が全然足りてない。
 
それよりもっとダメに思えるのが、主人公である阿里玲だな。
真面目なだけで、取り柄が無い。紐倉との凸凹感も特には無い。
システムで救わなきゃってこだわりすぎてるのも痛い。
なかなかそう理想論みたいには、世の中進みませんぜ。
結局シリーズ化された際には、相棒には選ばれてないみたいで、納得。