本格王2019
全く気付いてなかった。
新書版の「ベスト本格ミステリ」は無くなって、この文庫版に変わっていたんだね。
薄くなって(収録作品少なくなって)、より先鋭化されるかと期待したら、全然期待外れ。
18年度版で確信したことだけど、本格ミステリのベストを見せましょう、というコンセプトではなく、
いろんな種類の作品を幅広くお見せしましょう、という選者の意図があるんだと思う。
で、こうして少ない作品でバラエティ感を出そうとすると、ますます本格の入る余地が無くなってる。
まぁ、どの作品も本格の要素はあるにはあるんだけど(伏線とかミスリードとかトリックとか)……
てなわけで、ベストは個人的には一択。
本格の三段跳び、大山誠一郎「探偵台本」に決まり。
他はあまり選択したくなる作品は無いんだけど、
作品としての雰囲気を買って、戸田義長「願い笹」を第二位に。
主人公のミスリードを買って、友井羊「枇杷の種」を第三位に。
本格のアンソロジーとはとても思えないので、採点は6点。