新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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のろわれた手術(オペ)―手塚治虫恐怖アンソロジー

 
収録作は、「のろわれた手術」「溶けた男」「蛾」「猫の血」「妖馬ミドロ」
「怪談雪隠館」「夜の客」「新・聊斎志異 女郎蜘蛛」「ジャムボ」
「寿命院邸の地下牢」「深夜の囚人」「新・聊斎志異 叩建異譚」の12編。
 
おお、これはちゃんと恐怖アンソロジーになってる。
納得のセレクションだと思う。
 
中でも特に「新・聊斎志異」の二編が出色。これはまとまった作品集として読みたいな。
もう1作選んでベスト3にするなら、「溶けた男」かなぁ。
 
ちょっと感動的な「妖馬ミドロ」とか、
意外に壮大な展開を見せる「猫の血」なんかもいい。
 
ちょっとオチはしょぼくなっちゃったけど「ジャムボ」も読み応えあり。
この作品もそうだけど、恐怖とユーモアって意外と相性がいいので、
「蛾」や「怪談雪隠館」なんかも結構楽しかったかな。