「このミステリコミックが大好き」でチェックした作品、二作目。
妄想癖が悪化し、兄弟の手に負えなくなってしまった妹。大切に思っているはずなのに、煩わしいと感じてしまう人間の矛盾に迫った『水平線JPG』。ある日、死んだ恋人からとんでもないプレゼントが届く『ダンくんの心配』や、爆弾魔の孤独を描いた『成人ボム 夏の日』等、煌めく九編を収録。
これはなかなか気持ち良い短編集だった。
一つ一つがユニークで、ちょっと不思議で、
そして、どこか切ない物語。
表紙絵では伝わらないと思うが、
画の雰囲気も作風と合っていて、とても良い感じだ。
ミステリ漫画というレッテルを貼るのはふさわしくないが、
ホワットダニットやホワイダニットは味わえる。
個人的なベストは「飛んだ車」かな。
ホワットダニットに魅了される、切ない夫婦物。
第二位は「水平線JPG」
無表情が語り出すエミリの表情に泣かされる。
第三位はストーリー性の高さを買って
「成人ボム 夏の日」で。