新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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パーフェクトブルー

古い作品群の感想がお蔵入りしてるのが色々とあるので、こうして最近たまに挟んでます。
 
02/13 ムービープラス放映分。

 
意外性のある映画って括りに入ってて見てみたんだけど、なるほどね。
 
たしかにその意味での驚きはあったけど、全体的に気持ちのいい映画ではなかったなぁ。
 
江口寿史のキャラデザインをサイコサスペンスの様式の中で見ると、
どうしてこんなに死体感を感じてしまうんだろう。
基本的に彼の美人画は(無茶苦茶いいんだけども)、
イラストレーションだということかもしれない。
静止画の世界に留めておくには、本当に美麗でいいんだけども、
動かしても人間らしさは到底出てこないということ。
「パイレーツ」や「ひばりくん」の時のような漫画絵であれば問題ないんだろうけど。
 
飛び跳ねるアイドルのイメージで描かれる演出ともあいまって、
不気味さというより生理的な気持ち悪さを感じさせる映画だった。
狙いなのかもしれないけど、まんまとはまったという被虐的な快感は無いな。
 
97年の作品で、古臭さは多分にあるんだけど、今日でも通じる要素も多く感じられる。
 
味が良いのか悪いのか、にわかには判断付かない代物だけど、
なんとも表現しにくい独特な味わいは一度は味わう価値はあったかな。