- 作者: 『このミステリーがすごい!』編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2016/06/07
- メディア: 文庫
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「ひと駅ストーリー」&「10分間ミステリー」シリーズから、
“最後の1ページ”“最後の1行”にこだわった“どんでん返し”の
物語だけを集めたアンソロジー、ということだったんだけど、
残念ながら驚ける作品なんてほとんど無かった。
それでも、この短い尺の中で、感動を演出できている作品は多かったので、
そんなに悪くはないとは思えた。
なので、表現としては、ショート・ショート集と云うより、掌編集と云ったところか。
ただ、どんでん返しの期待感は満足させてくれなかったので、採点は6点。
収録作品集は25編と多いので、驚きの面から選んだベスト3と、
感動の面から選んだベスト3を挙げてみることにしよう。
驚き編のベストは島津緒繰「ある人気作家の憂鬱」。
心底「えっ!」と思ったのは、唯一この作品だけだったかも。伏線も小気味よい。
残る二作品は、伽古屋圭市「記念日」と 塔山郁「定年」。
感動編のベストは喜多南「幸福な食卓」。ラストの描き方がじわっと染みる。
残る二作品は、梶永正史「ロストハイウェイ」と岡崎琢磨「葉桜のタイムカプセル」。