- 作者: 長岡弘樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/11/15
- メディア: 単行本
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昨年刊行の最新作。
これまでアンソロジーで読んできた短編は、いずれも切れ味鋭いものばかりだったので、
一度まとまって読んでみようかと、最新作を選んでみた次第。
短編一つを表題にしたわけではなくて、タイトルは全編を貫くテーマでもあるようなので、
感動できるような作品も含まれているかもと。
ただ、その思惑は少なからず失敗だったようだ。
普通に「傍聞き」や「教場」から始めたほうが、きっと良かったなぁ~
どんでん返しにこだわる作風が災いしてるように思えた。
まず核となるワンアイデアが結構透けて見えてしまう。
あっ、これだけを使って、話を作ろうとしたんだろうなと。
で、そこから驚きにつなげようとするために、
無理くり感ありまくりの、いびつな作品になってしまってる印象。
お得意のホワイの意外性が、説得力を持ってないなぁと。
なので、リアルな作風なのに、リアリティが今ひとつ感じられない。
ベストは二つの意外性を盛り込んだ「夏の終わりの時間割」だな。
採点はごくごく普通の6点。