- 作者: 日本推理作家協会
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/05/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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薬丸岳「黄昏」はたしかに情緒的な面ではくすぐられる作品だけど、
意外性的な要素は例年の受賞作に比べると薄かったと思う。
個人的なベストは大崎梢「都忘れの理由」で。
タイトルに「理由」とあるように、ホワイがすっと降りてくる感触が、
情緒的なシーンに美しく収まっていて、読後感が素晴らしい。
ベスト3の残り二作は、ミステリ性の高さから、
ベスト本格ミステリ2017とも被っている二作品
似鳥鶏「鼠でも天才でもなく」
井上真偽「言の葉の子ら」
になってしまうかなぁ。
それこそ倉狩聡「もしかあんにゃのカブトエビ」は、
こちらの選集にこそふさわしかったと思うんだけどなぁ。
私の採点だと、この年はベスト本格ミステリの方の勝ち。
採点は取りあえずギリギリの7点で同じにはするけれど。