新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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インド倶楽部の謎

国名シリーズとしては、実に13年振りということらしい。
しかも題名はクイーン御大の語られざる事件のものらしい。
 
……ってことは、すごく気合いの入った作品だろうと思えるだろうが、
なんだ、この気の抜けたような作品はっ!
 
犯人絞り込みが全然ロジックになってない。
それが一番妥当だよねぇということは認められるけど、
心理的には多少不自然にはなるだろうけど、別解はいくらでもあり得るわけで。
 
作者自身も自己認識してるようで、
犯人のところに様子伺い程度のつもりで行ったら、
犯人が自白してくれちゃったみたいな、
都合良い展開であることをわざわざ記載してるくらい。
 
連載で締め切りに追われたわけでもないのに、
真摯な態度ではないんじゃないんでしょうか、有栖川先生!
 
「狩人の悪夢」で怒濤のような追い込みを見せてくれたばかりだったので、
とても残念な出来映えだった。
 
採点は6点。